バタフライ効果


ある場所で蝶が羽ばたくと, 地球の反対側で竜巻が起こる.

これは映画『バタフライ・エフェクト』の冒頭で,
初期条件の僅かな違いが, 将来の結果に大きな差を生み出す,
というカオス理論の端緒となった現象を喩えたものです.

それは次に示す Lorenz (ローレンツ) 方程式という非線型微分方程式において初めて発見されました.

dx/dt = -xσ + σy,
dy/dt = rx – xz – y,
dz/dt = xy – βz.

ここで, t は時間, σ, r, β は正の定数です.
σ = 10, r = 28, β = 8/3 に対して, アメリカの気象学者 Lorenz は興味深いアトラクタを発見し,
それは Lorenz アトラクタと呼ばれるようになりました.
特徴として, 次のようなものがあります.

  1. 僅かな初期条件の違いで結果が大きく異なる.
  2. 軌道は同じ点に戻ることはない(非周期性).
  3. 秩序がないにもかかわらず, 軌道はある有界領域内に落ち着く.

これはストレンジアトラクタの 1 つで,
図のように蝶の羽に見える軌道が Lorenz アトラクタです.

身近に感じるカオスの例を 1 つ挙げましょう.
天気予報は何故外れるときがあるのでしょうか?
それは恐らく気象系がカオスを成しているからと言えるでしょう.
実際, 長期の予報は不可能です. 一方, 初期状態が近ければ
暫くは近い軌道を描くのだから短期的には予報も可能であって, 週間予報は大体当たっていますね.

ローレンツアトラクタの flash:
http://www.levitated.net/daily/levLorenzAttractor.html

photo credit: Chaotic Attractor via photopin (license)