Mathematics

空集合の記号

空集合とは
元を1つも持たない集合です.

そして, 空集合の記号は ∅ または0 (ゼロ) にスラッシュを重ねた記号で,
ノルウェー語のアルファベットから来ています.

TeX で文章を作成する際のフォントが Computer Modern の場合,
コマンドはそれぞれ \varnothing, \emptyset となります.

その記号をギリシャ文字の φ (ファイ) で代用している書籍などを見かけるときがありますが,
あれは正しくありません.

photo credit: September 7, 2015 via photopin (license)

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行と列

数学において, “matrix” とは, 数を長方形に並べて括弧でまとめたものです.
これは行と列からできているので, 日本語では「行列」と呼ばれます.
行とは数の横の並びを言い, 列とは数の縦の並びを言います.
matrix の邦訳をつけたのは数学者高木貞治だそうです.

日常生活においても, 行と列の意味はそれぞれ横と縦の並びを表しますが, 使い分けが適当だったりします.
例えば, 「(車が横に並んでいるにも関わらず) 列の一番端に停めてください」や
「前3列を空けて座ってください」などと何故か「列」が使われることが多いです.
「行」を聞いたことが殆どありません.

行と列の意味を正しく理解するには, それぞれの漢字の旁に注目すると一目瞭然です.
は横の並び, は縦の並び.

photo credit: Life = Tesserae + Grout via photopin (license)

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函数の由来

現在, 数学用語のカンスウを漢字で表記すると,
「関数」が一般的に使われていると思います.

日本語としての関数は本来「函数」と書きます.
私は普段「函数」を使っています.

これは英語 function の中国における訳語である函数 (hánshù) をそのまま日本に持ち込んだものです.
function が漢訳される際に発音が似ている「函」の字をあて,
数学に関する用語として「函数」としたのではないかという説があります.

日本では, 昭和21年以降, 「函」が漢字制限による当用漢字に含まれなかったため,
同音の「関」という漢字が使われるようになりました.

また, 「函」は「箱」の意味を持つことから, 函数は「ブラックボックス」の働きとして捉えることができます.
つまり, ブラックボックスの入口から入ってくる x にある加工を施して,
出口に y を出力する対応のさせ方が函数として表されます.

photo credit: Function via photopin (license)

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