以前, とある教授から聞いた話です.
教授は大学入試で採点委員を任されていて, 数学 (文系) の採点をしていたとのこと.
その時に, ある問題の解答を見て, 非常に驚いたそうです.
問題:
曲線 y = x2 の点 P(a,a2) における接線と
点 Q(b,b2) における接線が点 R で交わるとする.
ただし, a < 0 < b とする. このとき, 次の問いに答えよ.
(1) 点 R の座標および三角形 PRQ の面積を求めよ.
図は想像していただくことにします.
解き方を簡単に述べると, まず点 R の座標を求めて,
次に点 R を通る y 軸に平行な直線と直線 PQ が交わる点 R’ の座標を求めれば,
(三角形 PRQ の面積) = (RR’ の長さ) × (b-a) / 2
となって, 解答終了です.
このような解き方が簡単だと思いますが, 殆どの高校生たちは,
直線 PQ の式から点 P における接線の式を引いて, 点 P の x 座標から点 R’ の x 座標まで積分した値と
直線 PQ の式から点 Q における接線の式を引いて, 点 R’ の x 座標から点 Q の x 座標まで積分した値とを足す
という解答だったそうです.
何故, 皆揃って, このような面倒臭い解き方をしたんでしょうか…
photo credit: British Museum Tesselation via photopin (license)